なんでこーなるのっ??

| (ルパン三世) | コメント(11)

去年に比べれば...あるいは過去のアレコレに比べれば...。
見た後でそんなふうに気持ちを宥めようとしてみるのも毎年の定番で。

とりあえず、前向きな所感。
ルパンたちがサブキャラの脇役に成り下がっていなかったのにはホッとしました。
次元が敵方に回ったせいもあって、まるで関係ない争いに巻き込まれてあたふたする感は薄れてたしね。
あと全体の構成としてはうまく話が繋がっていたのではないでしょうか。

以下、何様な主観に拍車がかかってます。TVSPがお好きな方はお読みにならないでくださいね~。

前記事の繰り返しになるけど、漫画は凄くよかったんですよ。
これなら今年は面白いTVSPが見られるかも。マジで待たされた甲斐があるんじゃない?と夢みることができたのに。
脚本が柏原氏だから銭形と不二子には期待できなくても、ルパンと次元はそこそこ堅実だし、そこへあの漫画を見たらもう...ホームランは無理でもクリーンヒット間違いなし!いや長打は当然だと思うでしょう?
まさか、こんな大ファウルになってしまうとは......(泣)
ルパンと次元の真剣勝負って、ルパンファンにとってはそれこそ夢の対決なわけですよ。
何かに操られたり騙されたりじゃなく彼ら自身の意志で本気の対決...というのは、滅多な状況ではあり得ない。見てみたいけど、納得できる理由とシチュエーションを用意するのはとても難しい。
その辺、奇しくも漫画とアニメがまるで見本教材のよう。いい例と悪い例。あまりの違いに見ていて呆然としてしまいました。
だって、次元がライアットってハゲに付き合わざるをえない因縁がどこにあった?しかも「サインしろ」「プロなんだから」「次は仕留めろ」「次元(撃て)!」とか好きに言われて従ってんの?そんなんでカッコつけてみても白けるよ。ルパンも別の意味で銃を向けたくなるだろうさ。私だってあの次元もどきを消したくなったもの...。
そのルパンも漫画の方がずっと粋。細かいことは目を瞑るとしても自白剤の件はドン引きだよ...。なんじゃありゃ。
ルパンをアナログと言わしめたのはよかった。でもそれがケータイもパソコンもメルアドもないってだけのオチですか?せっかくルパンの真髄に迫る言葉なのに。しかも小道具(腕時計)の探査表示が妙にデジタルイメージなんですが。
そして許せなかったのが五右衛門。
不二子に武士道だのサムライだの言われて戻るくせにあの戦線離脱は有り得ねえ!武士道やサムライのカケラも無いぞ!(漫画はカッコ良かったのに...。そういえば彼、漫画では例の台詞を一度も口にしてない。)

アニメの方が良かったと思うところは、「そんなボインなダイヤなら見てみたいよねえ」というルパンの台詞と、不二子の通話中携帯画面がワルサーのアニメだったことかな。たぶん唯一のルパフジ要素では...?(ちなみに漫画でも不二子の扱いは救いきれてませんでした。)
クライマックスの連携プレーは見せ場になってたけど、私は漫画のほうがルパンの真骨頂を描いていて好きですね。

しかし思うのは、TVSPのアニメと漫画ってどこでどう分岐するんだろ。
それぞれ別にシナリオがあるなんて現実的ではなさそうだから、アニメ用のシナリオを作画の深山さんの裁量でアレンジしてるのかな。
もしもそうだとしたら、深山さんは凄い!
アニメにはがっかりしたけど、この漫画が読めたことはとても嬉しい。TVSP以降のオフィシャルで一番好きな作品だ。中でもルパンと次元の対決は個人的名シーンとして記憶に残るだろう。(とくに敵として遭遇した後のルパンの次元評と、戦闘中の次元の台詞がイイのだ!)

来年は漫画を先に描いてもらってそれをアニメ化してくれないかな~。
でも、アニメのテンポの悪さはどーしよーもないのかな...。

コメント(11)

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konさ~~ん!!こんばんは。
自分とこの感想書き終えすっ飛んできたら、konさんのご感想がv(嬉)待ってましたよ~v
読ませていただき、これまた「そうなのそうなのよぅ」と一人で大盛り上がりしております。
私も、あのハゲタラコにいいようにされてる次元(あ、もどきか・笑)を消したくなりました。融通が利かず、頭も使わず、相棒を殺すしかないと思ってる…あれが次元ちゃんだなんて信じられません;;
良かったポイントもあったはずなのに、この「対決」とやらのお陰で、すべて色あせてしまいました。

不二子の携帯待ちうけ、ワルサーだったんですか!全然気づきませんでした。
確かに唯一のルパフジかも。柏原さんが書くと、二人が仲悪そうな感じになるので、ちょっと寂しいです(適度な距離感がある二人ならむしろ大好物なんですけどね~)

konさんのコメントを読ませていただいて、ルパンマガジンは読んでみたくなりました。どれだけアレンジが違うのか、興味ありますv

みゆさん早っ! 書き終えてから一時間弱でのコメント、ありがとうございます~。
私もすっ飛んでみゆさんの感想を拝見してきました。さすが黒い~っ(笑)←褒め言葉
あんなサブキャラたちにも一通りツッコミを入れるみゆさんの律儀さがたまりません。私はもうどーでもいいよ…(笑)
でもサブキャラたちにみゆさんほど混乱しなかったのは漫画のおかげ。少なくともハゲタラコ(爆)と大佐は難なく認識できましたから。あとはタイのタクシー運ちゃんとかも。
このアニメでの次元はもう…「もどき」だということにしておきます。←精神的自己防衛

ルパンマガジン、ちと過大評価かもしれませんが、これはもう好みというかツボどころの問題なので。
(そのツボどころはアニメでことごとく外されたのですが…)
それでもみゆさんなら楽しめることは請け負いますよ。そちらの感想を読みながら何度漫画を見てくれ~と思ったことか。万が一アニメより面白くなかったら私が500円払い戻しますから読んでみて!
そしてあれこれ語り合いたいですよ~(^^)

「小道具(腕時計)の探査表示が妙にデジタルイメージ」ってのが確かに。わははは。ところで漫画版はあくまでコミカライズなので、やっぱし脚本は共通の『筈』です。ただまぁ…それが何を意味するのか、深山雪男が改竄してて、だから深山雪男が偉いのか、それとも、アニメの演出家がヘボくて台無しにしちゃってるのか。その辺は判らないですね。にしても…僕は漫画版もあんまし評価してないので、巷での評価されっぷりには何か戸惑っちゃいます。んー…。

池本さんは漫画書きだからその点でも評価が辛くなるのは当然じゃないですか? 巧拙とか表現・描写方法とか私がスルーしてるところも気になるでしょう。これが小説だったら私もこうは楽しめないんじゃないかな。プロの大御所が書いたルパン小説さえ面白く感じられなかったし…。
やっぱり脚本は共通の『筈』ですか。しかし独創に限らず元の脚本からの取捨選択も含めて、結果として漫画の方が私の好きな彼らに断然近かったってことです。つーかアニメでもこの程度は外さないでほしいところですよ。
「巷での評価」はわかりませんが、あのアニメと比較して漫画の評価が上がるのは当然だと思いますねぇ…。

今回のTVSP、「時間を合わせるのが大変だったんだな」と感じました。
あと、製作時間が足りなかったのかな、とも思います。

蛇足ですが…(長い蛇足だ)
今回は『ゲド戦記』に話題をかっさらわれた、ルパンにとっては外れ年だったと思います。
ジプリが話題になるとルパンが不人気になる気がする…
話題性の違いによるかけることのできるお金と時間と人手の問題なのでしょうか。
時間もお金もないと悪いとこ直そうと思っても難しいですもん。
(と、私も創作活動している1人として思うのですが)
ジプリが関わってる主なテレビ会社も日テレですし…
『ゲド戦記』、特番まで組んでたし…

アイタタ…。hisuiさん、読んじゃったんですか。
ご不快だったでしょう。ごめんなさいね。
確かに放映時期が遅れたのなんかはジブリの宣伝の影響だと思います。

ここまで読んでしまわれたからにはお話ししてしまいますが。
TVSPに失望するのは今年に限ったことではありません。それは時間やお金というよりもっと根本的な、キャラクターや「ルパンの世界」の解釈といった問題です。(単に放送コードに引っかかるとかの表面的な描写ではないですよ)
とはいえ10年以上続いているTVSPも、すでにひとつの「ルパンの世界」になってしまったのは否めません。「TVSPのルパン」のファンがいらっしゃるのも当然で、その想いを否定することは慎まねばと思っています。TVSPを楽しまれまた弁護したいhisuiさんのお気持ちは尊重します。けれど同意はできないのです。
私は、TVSPの中に「IQ300の粋な泥棒」も「義理堅く頼りになる男」も見出せない。サムライも女ルパンも敏腕刑事も見つけられない。彼らの信念も美学も感じることができない。私も創作活動しているからこそ、どこを削ってもここだけは落として欲しくない要所がある。…そういうことです。

せっかく放送を楽しくご覧になったのに、水を差してしまったことにお詫びします。
それぞれに想いがあるということでご理解くださいね。

いえいえ。
私も間延びしたな、って感はありました。
マガジンのほうが面白いなとは思うんです。

…いっそみんなで“ルパン”を作って日テレに送りつけるってのはダメなんでしょうか。
布石ぐらいにはなるかなあ。

確かに漫画描き・漫画読みとしての評価軸で判断してる部分ってのは大きいですが…その辺を抜きにしてもやっぱり…うう〜ん…。漫画版とアニメ版とどっちを評価する?と問われれば迷わず「漫画版に決まってる」と返すところですが…それも消極的な判断に過ぎなかったりして…うう〜ん…。アニメ版が駄作だとすれば、漫画版は可も不可も無い凡作かなぁって感じなのが正直なとこです。
『キャラ解釈』という部分に限定して話をすれば、深山雪男の解釈を支持するってのは僕も同じです。しかしそれも何だか深山版が偉いと言うよりかアニメ版が酷すぎる、という気もしたりして(苦笑) アニメ版…と言うか柏原脚本ってギャグを志向した時に必ずキャラクターが駄目人間化するので辟易します。シリアス部分での行動原理の意味不明さも。

>hisuiさん
ご理解くださったようで、ありがとうございます。

> …いっそみんなで“ルパン”を作って日テレに~
どうなんでしょうね。業界のことにはまったく無知なので何とも言えませんが。
伝わるかどうかはともかく、送ってみることに問題はないんじゃないでしょうか?

>池本さん
「不可も無い」――それこそが貴重。TVSP以降は不可だらけで落ち着いて見ることすら困難ですもん。
確かに漫画版は当たり前のことを当たり前に描いているに過ぎないともいえます。ただそれだけのことが、オフィシャルでは永い間ナイガシロにされてきたわけで。
あ、そうか。ちょっとわかってきました。
ごく当たり前のこと。それがやっと表現されたと私は狂喜し、ケッそんくらい当たり前だろっと池本さんは感じてる。そこが評価の大きな差なんでしょう。
それと『キャラ解釈』。最低限の基本ですから池本さんの評価には値しないでしょうが、私にとってその比重は大きいですよ。そこさえ押さえてくれれば話はイマイチでもそれなりに楽しみようがあります。不足分は勝手に深読みでも妄想でもして補います(^^;←安い
無論、基本的なキャラ解釈で一喜一憂せにゃならんこと自体がおかしいんですがね…。

しっかしこれだけコメントいただけるんだから、やっぱりTVSPの話題は偉大だなぁ!(笑)
久々にみなさんとルパンな話題で盛り上がれて嬉しいですよ。これが「面白かったね!」と言い交わせたなら最高なんですけど…ね。

> それがやっと表現された/ケッそんくらい当たり前だろっ
同じ対象を巡って、立ち位置が違えば、こうまで印象が違ってくるんでござーすな。

「面白かったね!」と言い交わすためには…
PARTIIIの考察やデータ分析を行えば良いのではないでしょうか。うっふっふ。

> PARTIIIの考察やデータ分析を行えば良いのでは~
あ、それはそうですね。あっはっは。
ちょうどオフィシャル本もPARTIII大特集をしてくれるそうだし、パースリ祭りと行きますか!
…くそう、これで仕事さえなけりゃなぁ。。。

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