いざというとき

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数日前、救急車に(付き添いで)乗せていただくという体験をしました。
なにかと病気や怪我には縁がある家庭のため、家族の通院・入院・手術などには慣れているものの、救急車を呼ぶことになったのはこれが初めて。いろいろ学ぶことも多かったので書いてみることにしました。未経験の方にはいくらか参考になることがあるかもしれません。
(ただしあくまで私事です。関心のない方は飛ばしちゃってくださいませ)

さて。
父親の様子がどうも尋常じゃない、という母親からの電話が、枕元の時計でちょうど朝の6時でした。とりあえず着替えて財布と携帯だけ持ち、5分後に親の家(同じマンションの上の階)に到着。父の様子は最悪の場合脳内出血の怖れがありそうな症状で、母が保険証など用意している間に119に電話します。これが6時10分頃。救急車は5分ほどで到着してくれました。さすがに早い!(なのに待っている間はちょっと長く感じるものです。)
しかし救急車に運ぶまでに10分くらいかかりました。救急隊の方が父の症状を見てくれていたのと、少し動かすのにも本人が苦しそうで吐いたりしたので、移動に時間がかかったためです。乗車して時計を見たら、6時半少し前でした。
さぁすぐ発進...とはいかず、まずは受け入れ先の病院に承諾をいただかねばなりません。最寄りの2件に断られて3件目、隣の市の市立病院がOKを出してくれました。この間20分ほど。いろいろ確認のために時間を要するみたいですが、...もう少しなんとかなりませんか? この調子であと2~3件断られていたら流石にキレてしまいそうです。救急隊の方のせいではないので、怒りをぶつけては申し訳ないのですけど。
ようやく発車。そしてびっくり。救急車って揺れるんですね!
何といっても急いでいるので多少の急停車・急発進は当然、車の間を縫って走るため横揺れが大きいし(バンだからただでさえ横揺れがある)、それに医療機器を積んでいるためかクッションが弱い。もろに上下の振動が響きます。病人も辛そうでしたが、母はかなり車に弱いうえ、身体が不自由なので自力で踏ん張りが利かず(私が支えてはいましたが)、到着があと数分遅ければ病人が増えるところでした。車に弱い人は可能なら同乗を避けた方が懸命です。(後からタクシーで追ってくるとか)
それでも一部渋滞があったにも関わらず、ほとんどの車が速やかに道を空けてくれました。どうもありがとうございました。

そして病院に到着したのが7時5分。
救急車を呼んでからほぼ1時間後――というのは遅くはないのかもしれませんが、あまり早くもない気がします。これがドラマなら、苦しげな人の様子に「しっかりして」などの声が被り、救急車のカットが数秒入って、次のカットではもう病院というところですが、幻想です。
しかし何はともあれ病院に着いて一安心。30~40分ほど待合室で待つ間に当直の先生が応急処置をしてくれて、本人に面会させてもらったあと、専門の先生が来院してから診察・検査を受ける旨を伝えられました。

ちょっと腑に落ちなかったのは、このあと。
折悪しく専門科の先生が一人しか居ない日で仕方がないとはいえ、外来の診察が始まる前に、ひと目だけでも救急患者の様子を診ることはできないものでしょうか。外来開始後しばらくしてから、救急病室に来られないとのことでストレッチャーのまま診察室へ出向いたんですが、そのときには様子も落ち着きはじめていて、目眩の症状(による目の反応)が外見からはわからないとのことでした。焦点が合っていなかったので反応は鈍かっただろうと伝えましたが、もう少し早く診てくれていたらなぁ。
というのは前にも似た体験があるんです。やはり父が交通事故で運ばれたとき、ひどい外傷がなかったので2時間くらい放っておかれたあとに容態が急変。慌てて検査したら内臓からの大量出血が見つかって、事故の知らせを受けた時点では重傷ではないと聞いていたのが、病院に着いたときには危篤状態でした。その後は適切に処置していただき生還しましたが、どうも病院はいまいち呑気なところがあるように思えます。大勢の患者さんを扱っているから無理もないのでしょうけど。。。
病院に着けば先生が診てくれるからと思ってしまうものですが、できるだけ病人の様子は観察しておいて、先生や看護士さんにしっかり伝えたほうがよさそうです。
...と苦言を書いてしまったものの、今回お世話になった先生や看護士さんをはじめ病院の方々、救急隊員さんたちやタクシーの運転手さんまで、みな親切で気持ちの良い方々ばかりでした。本当に有難かったです。これって当たり前のようですが、横柄な人や心ない言動に遭うこともよくありますからね。
検査の結果、脳には異常がみつかりませんでした。近ごろ目眩や耳鳴りがすると言っていたのも併せて、脳ではなく耳内部の異常だそうです。とにかく命には別状ないと判明して安心しました。(本人が早い時点で医者に行ってりゃよかったんですが;)
結局、検査の結果を見て最後に診察していただいたのが2時半頃。なんとか起きあがれるようになるのを待って家路についたのが4時過ぎでした。薬も効いているようで、2日ほど家で安静にして今は回復しています。

あ、そうそう。救急病室で言われたこと。
「(患者の)靴は持ってきましたか?」
「......は?」
いや、そこまでは気が回りませんでしたよ(笑)。なので売店でサンダルを購入しました。
それから病院は冷房が効いているので、何か羽織るものか、或いはスカーフ代わりにもなるタオルや手拭いなど持っていけば何かと便利です。売店で買ってもいいんですが、夜中とかだと売店も閉まってますしね。外へ買いに出ようにも、いつ呼ばれるかわからないので、席を外しにくいんです。

それにしても。うちの両親はまだ還暦を過ぎたばかりですが、やはり健康面に不安が出てきますね。
とりあえず来月には母の入院・手術を控えているため、更に父も...ということにならなくてほっとしました。これまで父が入院・手術のときには母が今より元気でしたし。うちは一人っ子独身のうえ近くに頼れる親戚もいないので、今回一時的とはいえひとりでふたりの面倒をみる事態になって、万が一の時にはどうするかなと考えざるを得ませんでした。仕事もありますしね。
しかしそういった現実面はさておくとして。
親が死に直面することは何度か経験しているので、常にそれなりの心構えはあるつもりながら、今のうちに出来ることはしておかなくちゃいけないなと改めて思いました。今ある団らんのひとときを幸せと感じるとともに、これがいつまで続くかな...と。
本当に、今のうちに出来ることはしておかないとね。もちろん自分自身が遊ぶことも含めて!←仕事にばかり追われてる場合じゃないっ(笑)

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