山南さんと土方さん-2

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先の日曜は「義経」の最終回だったらしい。
あれから1年経ったんだなぁ......。
あの後スペシャルや座談会の放送があって、今年になってからDVDが次々に発売されて、5月の終わりに続編の制作が決まったんだっけ。再来年の正月を迎えるときは、続編からもう1年か...って言いそうだ(笑)
あれから1年――この言葉、8月にもよく見かけた。山南切腹の回(33話「友の死」)が8月放映だった。

山南さんは、あの笑顔で人当たりがソフトだから思慮深くて温厚なイメージがある。
土方さんは、自分を繕わないから周囲を気にせずマイペースな言動をしがちな印象を受ける。
そんな二人を互いのフィルターを通してみると、また違う面が見えてくる。

出会ったときから、二人の間は険悪だ。
もっともトシが一方的に突っかかっていて、山南さんの方は眼中にないというか歯牙にも掛けていないというか...。初見では"温厚なのにトシが嫌いそうな感じ悪さ"を堺さんがうまく表現しているなぁと思ったが、見返すほど多くのことに気づく。

かっちゃんに対して、ワザと試合に負けた挙げ句「あなたは面白い」と評したり(4話)、罪人を匿う危険を案ずるより「面白い座興」と冷ややかな分析を並べたり(5話)、トシが苛つくのも頷ける。また、彼はトシに「試衛館の押しかけ門人」と言ったにもかかわらず、平助には「北辰一刀流の山南」と名乗った。無名の流派を名乗りたくないのかと私でも思ったほどだ。(後になって、彼が正式に流派を移るのは婚礼の翌日だったとわかるのだが(34話))
それでもトシの立場は彼に一目置かざるを得ない。襲名披露の野試合でも彼の作戦を採ったし、彼がいれば自分は必要ないとまで思った(7話)。当時から二人の立ち位置が両立しにくいものであることを表してもいる。
この頃の山南さんは自信に満ちて常に優位に立ち、揺るぎない。逆にトシは揺れている。

彼がトシを認めるのは、ずっと時を下って京道中での宿割のとき(13話)だと思う。生き生きと本領を発揮し始め、喧嘩を巧妙に止めたトシに、隠れていた才能と、意外に照れ屋で不器用な面を感じ取るさまがわかる。
入れ替わるように、彼の弱点が次第に露呈されてゆく。
京へ到着して早々に、彼は大きな失態を犯してしまう。清河の策を"知らなかった"と言えなかった上、清河と勇さんのどちらを選ぶか延々と迷った(15話)。それが"清河とともに皆を欺き、その策を拒まれために迷っている"のだと誤解を生むことに気づかない。「試衛館一同の心はひとつ」と言われてさえ決断できない彼に、土方さんはずっともの言いたげな表情を向けている。むろん彼は思いも寄らぬ展開に手一杯なだけなのだが...。
残留を決めた後も、将軍の警護どころか行列を見ることも叶わぬ立場に「考えが甘かったかもしれない」と、清河から離れた後悔とも取れる言葉を呟いたりする(16話)。

それでもここで二人の関係が悪化したようには見えない。芹沢一派という敵が、二人の絶妙なコンビネーションを築く。
しかしこの蜜月が、後の辛い展開の呼び水ともなってしまうのだ。(→3に続きます

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こちらでははじめまして!heiと申します~
実はかなり前からkonさんのブログを探していたんですが何故か見つからず、今日ふなこさんに教えて頂きました。今となっては何故見つからなかったのか(涙)
私は昨年一度も欠かさず「組!」を見て、ルパン以外に初めてDVD-BOXを買い、昨年は京都にも函館にも行き、明後日は耕史くんのミュージカルを見に大阪に行き(爆)、正月の続編も楽しみのあまり悶え苦しんでおります(笑)今日は吹越さんがゲストなんでスタジオパーク録画してしまいました・・。
捜し求めたkonさんのブログ、素晴らしい文章に感動で涙が出そうです~~~!!!毎日通いつめてしまいそうですっ!!
正月にむけて、私も一話からもう一度見てたんですが、源さん死すの回から哀しくて見れてません(爆)正月までに頑張ってみなきゃv

今日は本当にいい日になりました!
はじめましてから長々と失礼しました;

うわぁ! heiさんがカキコしてくださるなんて…う・嬉しいです~~!(感激)
探していただいたなんて、お手間をかけてすみません。なんか恥ずかしくてこっそりやってます(^^;
ルパンファンで「組!」ファンの方とようやくお話ができて、ブログを始めた甲斐がありました。そうでない方には申し訳ない記事ばかりなんで、本当お待ち申しておりました。
heiさんも相当ハマってらっしゃいますね♪ 京都に函館…、私は「組!」後は未訪問なので行きたいですねぇ。あ、リトショの公演に行かれるんですね。私も観ましたよんv ふふふ…堪能してきてくださいませvv

> 正月の続編も楽しみのあまり悶え苦しんでおります

悶え苦しむ……すごいピッタリな表現です! だって待ち遠しいけど終わって欲しくないとか、嬉しいけど(観れば)悲しいに決まってるとか、ネタバレは嫌だけど番宣もスタパも漏れなくチェックしちゃうとか、相反する状況にまさに悶え苦しんでますもん。。。明日(もう今日か)はムック本の発売だし、いかにネタバレを避けつつ中身を見るか悩ましいですよ(苦笑)

終盤が哀しくて見れないのは凄く良くわかります。とくに鳥羽伏見からは一挙にキますよね…(涙)。でもそれから1年半も戦い続けた副長を見届けるためにも、私も頑張って最終話まで観ますよ! heiさんも頑張ってー!

ファンの方がひとりでも読んでくださってるとわかったので、「組!」関連の記事も安心して書けます(笑)。よかったら今後とも(もちろんルパンの方でも)お付き合いくださいませねvv

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