一日一話。

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フライングすることなく見続けてます。新選組!
いやぁ...何というか。これは、ちっとヤバそうな予感。
一年かけたドラマをたった10週で観るのはお手軽だと思ったけれど、そうでもないや。それに、例えば日曜に5話ずつまとめて観るのとは、同じ10週でも違いますよ。
なんかこうじわじわと...キそうです。
もう全てを知ってしまってるのになあ。本放送時の感覚が蘇るわ(^^;

それと、再放送で思いがけず嬉しかったこと。
局TV情報誌の今週のドラマコーナーに載っているではないかー!
と知るのが遅かったので初回を危うく買い損ねるとこでしたが、その初回、なんと丸1ページ組!特集!しかもドラマにない角度で映ってる初見の写真がデカデカと...ありがとうステラ(感涙)
しかし、こんな写真まだ埋もれてるんじゃないの?再放送で人気出たら写真集出してくれないかな。ウチ3冊買うよ。私のと母のと保存用。

...ま、それはともかく。
もう何度となく観ているのに、それでも観るたび新たな発見があるのがこのドラマの凄いところ。

2話で勇が初めて人を斬る。友の危機にためらいを忘れるという動機付けは、助けられたトシも当事者にさせる点が巧妙だ。
井戸端で落ち込む勇に、トシがかける言葉は厳しい。それは"助けてもらった他人"ではなく、斬った勇の視点に立つためだ。同じ望みを抱きながら、勇は手にした重さに、トシは手に届かぬ遠さに耐えねばならないことも、二人を表裏で結びつける。
――オマエは武士として当然のことをしたまでだろう。
だから、トシは感謝も詫びも慰めも口にしない。
また、一方が自責に囚われれば相手をも苦しめることになる。立場は違えど、これは二人にとって痛みを共有する体験なのだ。
翌朝なにごともなかったように明るい二人だけれど、勇は後悔を胸にしまい、トシはそれを見抜いている。それが兄の元で知れるのも憎い表現だ。

全49話の中でも特に2話と3話は勇とトシの密度が濃い。1話の時点で親友ではあったけど、道場主とプータローとして落差があった意識や立場が、それぞれの葛藤を経て3話の終わりでぴたりと重なる。そこまでの土台を作ってから、山南さんを筆頭に面々が集まってくるわけだ。

改めて見ると、山南さんはやはり異質なキャラクターだ。思想が最初からまったく違う。
「人は同じものを見て違うことを考える」とは象山先生の言葉だが、大老暗殺という大事件を目の当たりにしてそれが伺える。
天領に育ち幕府に親しみを持つ勇は、"大老様"が殺されたことと、身近な門下生がその大それた陰謀に命を捨てて関わったことにショックを受けた。対して山南さんに幕府を敬う気配はなく、己と違わぬ者たちが歴史を変える事件を起こしたことに、むしろ感動を覚えている。
そして、トシも無礼だが、山南さんもかなりのものである(^^;
顕著なのは婚礼の日。匿った山口一を逃がすことは、発覚すれば勇が罪を負う大事だ。それを「面白い座興」などと評してはトシがむかつくのも道理だろう。

その山口(斉藤)一。役人が押しかけてきたとき彼と居るのがトシと源さん、勇の信頼が伺える人選だ。思えば、これがトシと斉藤の出会いなのか...。
「一度匿ったからには逃げ延びてもらうしかねぇんだよ」
こういった台詞をここでトシに言わせているのも、大いに興味深い。

と、真面目な話が続いたところで、楽しい小ネタを少々。
2話でおみつさんと別れるところ。捨助の唄に紛れて聞き取りづらいが、おみつさんが「(私を先に帰すのは)アンタの差し金でしょ」と(トシに)矛先を向けるのが可笑しい。「俺は知らねえ」って返してるけどそうなんだろうな。おみつさんに蹴飛ばされたトシを勇が手を広げて庇うのも、トシが楽しげに勇の後ろに隠れるさまも笑ってしまう。
そして4話。見合いを抜け出す勇と、客(山南)と総司の試合を画策するトシが、二人とも自分は苦手だからと同じ理由で源さんに事態を押しつけている。キミたち兄弟子を敬いたまえよ...;
更に今回初めて気づいたのが、5話で挨拶に来た平助が帰った後。「師匠は無礼じゃねぇかよ」とトシが言い放ってから、山南さんがちょっと吹き出していた。こんな発見があるとトクした気分になる(^^)

さて今週は「いよいよ浪士組」まで進むのかぁ。やっぱり早いですね。
ところでこの頃の次回予告って、最後に「お楽しみに!」というアナウンサーの口調が弾んでいる。そうだよね。。。

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