開幕

スポーツニュースで見ましたが、地元・仙台での開幕試合は凄い盛り上がりでした。勝利で飾れたことをファンでもないのに喜んでしまいましたよ。
ダイジェストで見た試合の様子に、私はどことなく近鉄の雰囲気を感じていました。
近鉄出身の選手が多いから当然なんですけど、例えば顔とか名前とかいった表面的なものじゃなく......同じ血が流れているという印象でしょうか。
変かもしれないけど、ふと心に浮かんだのは「供養」という言葉でした。形としては残らなくても、こうして（一時的にでも）受け継がれていったなら、残念な終焉を迎えた近鉄球団も成仏できるんじゃないかと。なんて擬人的な表現になってしまうのは、やはり感傷でしょうかね。

一方、パリーグの首位を走るソフトバンク。こちらは昨年のペナントレース１位球団そのままですから強くて当然でしょう。というか...オフでのあっさりした買収劇に、あの合併騒動は一体何だったのかと呆れたことは置いといて（苦笑）
誕生の経緯も試合成績も対照的ながら、どちらも今をときめくIT企業。さっそくITを押し出してくるかと思ったら、なんと彼らに先駆けた球団があって驚きました。しかもそれを実行したのが、たぶん最も貧乏な球団（失礼）広島東洋カープだったんですから。
何をしたかと言えば、キャンプ映像のネット配信です。たった１台の固定カメラが映す練習風景をだだ流しするだけの簡単なものでしたが、選手が交代でカメラの前からファンに語りかけたりして、なかなか好評だったそうです。単純だけど、かえって選手が身近に感じられる気がします。
面白いなと思うのは、IT企業が手がけるならこんな素朴な手段は使えないだろうということです。でも、作り込みすぎて嘘っぽくなることって、よくあるじゃないですか。お金や技術が必ずしもプラスに働くとは限らないですよね。

私は仕事柄もあって、人間よりもパソコンと接する時間のほうが長いです。おまけにプライベートでもネットやメールを使うし、テキストを書くのもパソコンですしね。
同じようにパソコンを使っていても、その向こうにちゃんと人間の存在が感じられるときと、そうでないときがあります。かと思えば、狂気（凶器）のように暴走する人間の本性を目の当たりにすることもあります。
たとえ最先端の機械であれ、それを使うのは生身の人間同士......なんてことは、ルパンにおいてはむしろ古典的なテーマと言えそうですね（笑）。ハッキングも電子ロック解錠も朝飯前な近年のルパンより、コンピュータの本を山と積んで「難しくてついて行けねぇや」とぼやいていた昔のルパンの方が真の意味でそれを「使いこなして」いるとか。（このあたりは近いうち「戯言」にて言及したいと思ってます。）

何事でもそうであるように、道具の発達や普及、使いこなすテクニックよりも、使う側の意識こそが問われるのでしょう。無機質な道具の向こうに生身の人間を見ることが出来るか――ただし「生身」のなんたるかを知らねば話にならないわけで、それが笑い事で済まされないというのが最も怖い現実かもしれません。

余談ですが、噂のIT企業を舞台にしたドラマが始まりましたね。企業側の描写がお粗末すぎて苦しいけど、ああいったドラマなんてそんなモンなのかな？ 私の関心は下町組なのでどーでもいいですけどね。（しかし元副長と元参謀のカラミはないんだろうか？＾＾）
私自身はIT企業にもいわゆる「勝ち組」にも縁がないので想像ですが、若くして或いは短期間で成功した人や組織というのは、やはり逆境に耐えられないものなのかな...。
楽天のオーナーが、連敗中のチームに早くも苦言を呈したそうですね。
負けることに慣れてないんだなぁと。そして日進月歩の業界の最先端にいるせいかベテランの価値が解っていない。そもそも生身の人間の集団であることが、彼らがこの半年どんな状況に置かれてきたかが、耐えるしかない不安定なチーム状態が、あのオーナーに解っているのかどうか。（楽天に限りませんがね）
今年は目先の勝敗に左右されるべきじゃないと思うけど...って、そんな呑気だから勝ち組に成れないんだと言われりゃそれまでですが。ど～せ俺たちゃ負け組だよ。←ドラマネタで失礼；
成績は悪くても、いつまでもファンに愛される球団になって欲しいんですがね。まずはオーナー自身がチームを愛してくれることが先のようですね（笑）