ルパン三世データ分析‐酒データ: 2ndシリーズ(新ル)編 91~120話

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「2ndシリーズ(新ル)編」の第四弾です。(データ協力深謝:みゆさん、池本剛さん)
まずはリストと集計結果から。 >>定義・判断基準
いつも通り、以下はデータをご覧いただいたことを前提に話を進めます。

酒の登場率は5割強。1話平均のシーン数も0.7回と少ないです。いや、数はともかく内容もちょっと拍子抜け。前回の充実ぶりはなんだったのか...。
酒の種類は今回もウィスキーがトップで9回。次いで赤ワインの5回。日本酒が4回、ブランデー・カクテルが同数の3回、シャンパン(2)・白ワイン(1)・ビール(1)という内訳です。詳細が判別できたのは108話のジャン・フィユーのナポレオンと110話のカミュのナポレオン、どちらもコニャックです。両方ともボトルから判断できたのは嬉しいところ。あとひとつ、大雑把ながら100話の「MOONTORY」はサントリー(SUNTORY)・オールドが元ネタかなと。
ボトルについては、ずっと優位を保っていたボルドー型が初めてブルゴーニュ型と同数になりました。時代との関連性は掴めてませんけど、なで肩ボトルが一般的になってきたんですかね?
備品も今回は少なくてアイスペールとストローが各1回のみ。少ないときはこんなもんですね。

今回は残念ながら薬入りの酒もなし。いやここ残念がるトコか?という気もしますけど。皆真っ当に酒を楽しんだというわけで、大変よろしいことだと思います(なんつーコメントか...;)

キャラクター毎に見てみましょう。
今回はルパンが首位を奪い返しました。しかも種類が多い。一通り呑んでるんじゃないでしょうか。新ルでの日本酒は初ですね。それも露天温泉で熱燗と洒落込んでます、いいなぁ~。慰安旅行だそうなので、温泉気分を満喫というところですね。しかしせっかくの日本酒なんだから五右衛門と一緒に楽しんで欲しかった気も...。メインキャラ以外のお相手は、112話の不二子に変装したローズのみ。アジトに迎え入れシャンパンでもてなしています。
定位置に戻った次元(とはいえ毎回僅差ですが)、今回呑んでいるのはウィスキー・赤ワイン・ブランデーのみとシンプルです。108話では珍しくルパンと離れて一人酒。こちらも慰安旅行を満喫する気満々ながら、どこであろうとも彼の興味はひたすら酒。「コイツさえあれば俺の心はいつも夏。俺たちの休暇に乾杯」と好きなハンフリー・ボガードを気取ってます。2回目のシーンでは赤い薔薇を手にテントウムシに乾杯してますが...旧ル編にて盛り上がったコメントでの話題を考えると少々意味深ですかね?(^^;
3位は不二子ですが、数は少なく6シーンだけ。単独では94話でスーパーマーケットに乾杯している他、107話で呪いのダイヤを手にして勝利のシャンパンを。束の間でしたけども...。そういえば今回、フルート型(縦長)のシャンパングラスが112話と合わせて2回出てきます。珍しい。
4位の五右衛門はまたも全てが付き合い酒。しかし4回中半数の2回が日本酒(111・113話)です。111話ではなんと不二子が五右衛門のために熱燗を用意してあげています。優しい不二子って微笑ましいけど、前科があるだけに怖い(笑)
今回、銭形はゼロ。新ルって銭形もやたら呑んでるのではと思ったけど、案外そうでもないようです。当たり前か。

同席メンバーは、4人での飲酒が113話の食事と寝酒(?)の2回のみ。続きのシーンになるので、顔を合わせた回数としては1度きりになります。ルパン・次元・五右衛門は2回ですが、こちらも111話中のみ。ルパン・次元・不二子は今回ありません。う~ん、全体数が少ないとはいえ皆で呑むシーンが減ってますねえ。
その中で多いのがルパン・次元の組合せで5回。いつも二人きりというのではなく、一緒にいる五右衛門が呑んでいなかったりします。珍しいのは114話、2回ある酒シーンの両方で別々の酒を選んでいます。どちらも店なので、それぞれ好きにオーダーしただけだろうけど。
ルパン・不二子は96話の1回のみ。しかしルパン曰く「一流レストランでお食事」というデートですよ。ただし例によって甘いラブシーンには発展せず、不二子におびき出されてしまったのですがね。相棒の冷静な忠告はいつも正しいです。
その正しい相棒ですが、なんと次元・不二子の組合せがあります(95話)。と言っても話はバミューダ海域で見失ったルパンのことで、五右衛門も同席。テーブルにはツマミもありますが、話題からして不二子をもてなす状況ではないし、おそらく次元が呑んでいたところへ不二子が駆けつけたのではないでしょうか。

必然性も今回少ないものの、100話で作戦に使われています。ルパン一世の絵画を運ぶ列車に大量の酒を投げ入れ(よく割れなかったな...;)、警備するナイババの息子たちを酔わせ眠らせてしまう作戦でした(なんか大雑把な...;;)。敬虔なイスラムなら禁酒ですけど、そうと見えないナイババたちが「いける口」なことは事前に調査済みだったとして...まぁ正直なところストーリーを左右する作戦とは言い難いですね。ただ、酒シーンとしての見所はあります。みゆさんにご指摘いただいたのですが、それぞれ差し入れている酒が、不二子はワイン、五右衛門は日本酒、次元がウィスキーと、各自の好みであるらしい点です。それにしてもナイババたちが日本酒を何の抵抗もなく呑んでいたり、次元のチョイスがジャパニーズウィスキー(MOONTORY≒SUNTORY)というのも可笑しいというか楽しいというか。そこで襲撃準備中の彼らを想像するに...
 「やあね五右衛門、彼らは日本酒なんて呑まないわ。ワインにしておきなさいよ」
 「いいや、この旨さに必ずや魅了されるはず。酔い潰れること間違いない」
 「案外見慣れねえモンの方が珍しがって呑むかもな。俺もジャパニーズブランドにしよう」
...とかなんとか言い合った挙げ句、どの酒が一番好まれるか賭けていたかもしれません(笑)
他、乾杯を除く場面では98話・食材ルパンの下ごしらえ(...)と、111話で冷えた身体を温めるために使われた2回だけでした。

さてベストシーンは...どうしようかな今回...。まぁいかにも酒シーン!という108話の次元にしましょうか。ボトルから銘柄が判明したのも嬉しいですし、話には全く絡まないにもかかわらずインパクト強いですからね。
ベストスリーの2番目は111話の「冷凍マグロ並みに扱われ」た身体を温めるシーンに。優しいお給仕・不二子も貴重ですから。3番目は98話のルパン・不二子の(束の間の)デートシーンを。とにかく絵が綺麗だし、たまにはこんなシーンも選ばなきゃ...って消去法気味でスンマセン(^^;

以上、「新ル編 91~120話」でした。
次回は「新ル編 121~155話」をお届けします。ついに「新ル編」もラストです。どんな注目ポイントがあるか、お楽しみに~。

コメント(5)

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> ルパン曰く「一流レストランでお食事」というデート
Maximでのデートですね。第100話でフランス大統領が食事したのがMAXim DE FRANCEですし、第135話でも「マキシム」という単語が出てきますし…どうやら新ルでは(と言うか、当時としては?)一流レストランと言えばマキシムという頭があるようで。
同様に、宝石店と言えばティファニーってのが新ルでの相場になってたりも。

池本さん、いつもお付き合いありがとうございます(^^)
レストランは「マキシム」でしたか。一流レストラン=マキシム、一流宝石店=ティファニーがそれぞれ代名詞になっているわけですね。酒の他にも、こんなふうに実在する名称をチェックしてみるのも面白いですね~。
そういえば81話では一流ホテルとしてリッツが出てきましたっけ。他にもあったかなあ?

ホテル・リッツは81話で舞台となった他には…56話ラストのルパンの口上に登場(「ホテル・リッツじゃあ知れた顔」)しますね。
一流ホテルと言えば…HILTONが90話・128話・146話の三本で舞台となるので、新ルにおける一流ホテル=ヒルトンって事になると思います。

ついでなので他のシリーズについても言えば…旧ルの場合はIMPERIAL HOTEL(帝国ホテル)が10話と22話で二度登場します。
PARTIIIは実在するレストラン、宝石店、ホテルの類いは登場しません。

うわぁ、池本さんに訊けば何でも回答が出てきますね。凄~いっ!
一流ホテルはヒルトンに軍配が上がってましたか。…って、これは新ルの場合なんですね。旧ルだと帝国ホテルですか。旧ルは日本が舞台になることが多いせいもあるのかな(10話は違うけど)。

> PARTIIIは実在するレストラン、宝石店、ホテルの類いは登場しません。
えっ、本当ですか。なんだか意外ですね。
パースリって割と現実的な面が多いかと思ってたのに。現実的=実在の名称が出る…ってわけじゃないってことですか。リアルさの表現って難しいなあ…。
いつもながらいろいろと教えてくれてありがとうございます!

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